考える大学生

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下板橋駅で自殺した19歳の女の子の話

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この前、19歳で駅のホームに飛び降り自殺した女の子のお墓参りにお邪魔した。2020年 9月14日 5時20分。その日、私は何をやっていただろうか。そんなことを思いながら、今日はその女の子の話をしようと思う。

「ずっと笑っていた、そんな子だった」
友人から過去を聞いた。
最近知り合った大学の友人。友人の友人の話だから私は出会ったこともなければどんな人かも知らないので安直にとりあえず過去を聞いてみた。

高校を中退し、通信学校に通った。卒業はしたらしいが、18歳から19歳までの1年間は壮絶だった。
ひとつはリフレ。ご存知だろうか。リフレとは女性が男性にマッサージをしたり個室で密着しながらお話をするようなところである。時々お金を多く払ったなら本番もすることがあったらしい。その後はキャバクラ、コンカフェなど水商売を中心にお金を稼いでいたらしい。かなり儲かっていたらしいのだが、そのお金の行先はホストであった。
ADHDの診断書も貰っていて、処方された薬以外にも多くの薬、タバコ、酒に溺れていたらしい。

かなりネットに浸透していたらしく、アイドルになる事が夢だったらしい。直近で働いていたコンカフェもアイドルとの繋がりが多くあり、少しでも夢に近付こうとしていた。だが、そこのスタッフから虐げられていて、スタッフがお店の金を盗んだ事件の濡れ衣を着せられた事もあったらしい。

母親も友人も、いつかは死んでしまいそうだったと言っていた。けれどそんな人生でも笑って、挙句の果てには人の心配をする思いやりのある子だって言ってた。

話を聞いてみて率直に、一度会ってみたかったなと思った。自殺を止めようなんてそんな野暮なことはする気は更々ないが、話さなきゃ分からないことを知りたかった。それと同時にこんな世の中変えてやりたいって思った。ちょっと願望デカすぎるかもしれないが、それ程の体験であった事を伝えたい。これから作る私の作品の一部に組み込んで、どうせなら私の一部になってくれ。そこから作品に対して何かを受けた人が、行動を起こしてくれればそれでいい。そうやって廻って行くんだと感じた。だから何かを遺さなきゃと使命感があった。

何が自殺させたのかを考えても仕方なかった。
悪いのは好きにさせたホストか。
環境を作った親か。
死ぬ時まで付き添わなかった友人か。
あの子を買った奴らか。
自分を売ったあの子か。
別に悲しくはないが死ぬなら知りたかった。

まずは第一歩としてあの子が生きていたという証拠をここに残そうと思う。